ネット通販の今

野村総合研究所(NRI)が、全国15歳~79歳の男女を対象に、生活像や生活価値観、消費実態を尋ねた「生活者1万人アンケート調査」を実施した。
その調査結果から、弊社でも始めたばかりの事業である、ネットショッピングの現状について抜き出していく。
生活者1万人アンケート(8回目)にみる日本人の価値観・消費行動の変化

スマートホン・タブレットの普及

まずは購入に使用されるであろう端末について。パソコンやスマートホンの保有に関する記載があった。
スマートホンの個人保有率が71%に増加し、2015年52%からは19ポイントの増、2012年23%からは48ポイントの増。またタブレットでは、2012年の5%から24%へと19ポイントの増となっている。
逆にデスクトップ型パソコンは、2012年25%から20%への減、ノートパソコンは41%から45%と微増にとどまっており、スマホ・タブレットのような、比較的持ち運びが簡単な端末の需要が高まっていることが分かった。

ネットショッピングの利用者とその傾向

Amazonと楽天ショップの拡大化が目覚ましい中、利用者のマインドはどのように変遷しているのか。
ネットショッピングの利用者の割合としては、2015年49%から2018年58%へ、およそ10ポイント増となった。
年齢別にみると、10~50代で50%を上回り、特に20~30代では78~79%とほぼ8割の人が、インターネット通販を利用していることが分かった。

 

インターネットショッピング利用者の割合

 

次に商品を購入する際の、利用者のマインドに着目する。
ブランド志向・国産志向・品質重視は近年は横ばいで推移しているものの、高い水準を保っている。唯一、使っている人の評判、いわゆる口コミを気にしている利用者は増加傾向にあることが分かる。

 

利用者の志向

 

インターネット最大の強みの一つとも考えられる検索機能だが、ことネットショッピングでの購入くらいだと、それほど活用してはいないようだ。それは次の調査結果からも明らかとなる。

というのも、近年のインターネットショッピングの利用者は、利便性を重視する傾向が最も高いということが分かったというのだ。
逆に多くの情報を検索し、じっくり検討してから購入する「徹底探索消費」型は10%程度しかいない。
野村総合研究所(NRI)で図のようにカテゴライズしているが、「利便性消費(安さよりも利便性を重視)」が44%で、検索すればすぐにヒットし、購入手続きも簡便化できている商品が好まれやすいことが分かる。自分が気に入った付加価値に対価を払う「プレミアム消費」型、もしくは安ければ良いという「安さ納得消費」型は22~24%、前述の「徹底探索消費」型は10%となっている。

 

消費マインド

 

オンラインショッピングサービスの割合

気になるオンラインショッピングの使用割合だが、現在オンラインショッピングを二分しているともいえるAmazonと楽天について。

Amazon 5004万人(昨年同月比10%増)
楽天市場 4804万人(昨年同月8%増)

世界中を見渡してもAmazonに対抗している企業は皆無だ。全世界で過去15年間をさかのぼっても、20億ドルを超える時価総額のeコマース企業が新規株式公開した例はない。
その中で、楽天市場は健闘しているといっていい。
差別化戦略の一つとして、楽天ポイントの還元率があるのは間違いない。雪だるま式に加算されるので、楽天ショップで買い物するなら必須アイテムだ。
次に食品・菓子・服飾・コスメなど、リピート率の高い日用品の充実度でも差別化できているかもしれない。Amazonでは商品を選んで買うというマインドが強いが、楽天市場ではお店で買い物をするという考え方が残っているように感じられる。食品など口にするもの、衣服やコスメなど身に着けるものは、実際に目で見て購入したいという層が多い。しかし一度購入していまえば、同じ店なら購入しやすいのかもしれない。
しかしそういった「実際に見て買う」という意識も、近年少しずつハードルが低くなっているようで、ZOZOTOWNやセブンネットショッピング、ビックカメラなどの第二勢力も、着々と版図を広げてきている。

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